第3章 流麗な夢をキミと
『と・に・か・く!訪れる乙女達は夢を見に足を運ぶんです!甘い甘~い夢を見て貰いましょう!!!』
グッと手を握しめ、熱弁するを見て苦笑した。
ちゃん、こんなキャラだっけ?
日「あのさ、女子が来た時はいいとして。冷やかしとかで男子が来たらどうすんの?」
『その時は私か清水先輩が接客するよ?主に飲み物やお菓子を用意する係に徹している予定だけど、男子禁制ってワケには出来ないから。その為のメイドさんだし』
清「そうね、その時は私達が頑張る」
影「、お前出来んのか」
『失礼ね!出来るから!試してみる?!』
試すって・・・あ!
「ねぇ!そのお客さん役オレやりたい!」
澤「スガ・・・お前ガチで立候補するなって」
「あはは・・・だって、せっかくのお試しだから・・・」
しかもちゃんは裾は長いけどメイド服を着たままだ!
これに立候補しなかったら人生大半損する!
・・・気がする。
澤「全く・・・仕方ない、さんやってみてくれる?」
大地の言葉にちゃんが頷いて、オレ以外は床に座った。
みんなが座るのを確認してから、オレは扉を開けるフリをして、一歩前に踏み出した。
『お帰りなさいませ、ご主人様』
満面の笑みを浮かべて、ちゃんが言う。
オレの気のせいか、言葉の最後にハートマークまで見えて来る。
『お席までご案内致します。こちらへどうぞ』
さっきまで放置気味になっていたパイプ椅子に案内され、とりあえずそこに腰を落としてみた。
『ご主人様、おしぼりをどうぞ?』
いつの間にか持っていた、おしぼりに見立てたハンドタオルを差し出されるも、戸惑う。
はっきり言って・・・照れる。
椅子のすぐ横にヒザをつき、小首を傾げながらオレを見上げるちゃん・・・
ヤバい・・・
オレ、本気で当日・・・客になりたい・・・
澤「ストーっプ!!スガ、お前がのまれてどうするんだよ」
「ご、ゴメン・・・でも、大地もやって見れば分かるよ・・・」
『どうでした?メイドはこんな感じです』
ご主人様・・・とか、マジでヤバい・・・
その後もなんだかんだとみんな順番にちゃんのメイドを体験し・・・執事特訓にも気合が入った。