第3章 流麗な夢をキミと
そして、文化祭三日前・・・オレの心は打ち砕かれた・・・
『ジャーン!!どうですか?私達のメイド姿!』
嬉々として見せてくれたメイド姿は・・・
澤「へぇ、二人とも似合うじゃないか。イメージは中世ヨーロッパ時代の・・・って感じだな」
違う・・・そうじゃなくて。
田「潔子さんっ!!何を着てもお美しい!!」
西「潔子さん!そのお姿でオレを罵って下さい!」
清「・・・しません」
縁「お前達・・・どんな妄想してんだよ・・・アホか」
ウンザリした顔で縁下がため息をつき、それを見てちゃんが笑う。
でも、そうじゃない・・・
「オレの想像してたメイド姿と違うんだよぅぅぅぅ!」
『えっ?!そうですか?!これじゃダメですか?』
「ダメっていうかさ?ほら!メイドって言ったら、スカート短めで!絶対領域の長い靴下みたいのとかさ!胸元バーンって開いてるような・・・」
影「菅原さん・・・」
月「ソレ、どんないかがわしいお店のメイドですか?」
清水「菅原・・・変態?」
「ちがーう!!」
みんながオレをおかしな目で見てるけど!
メイドって聞いたら・・・そういうイメージだろ?!
澤「まぁ、変態のスガはほっといて・・・接客の練習でもしとくか?ぶっつけ本番だと、いろいろ大変そうだし・・・さん、お手本とか頼める?」
『いいですよ?じゃ、まず私が執事として動きますから、清水先輩がお客様の役をやって下さい』
清「わかった」
オレ達みんなは、二人の動きを待つようにその場に座ると、それを合図にして体育館の入口から清水が入って来る。
『お帰りなさいませ、お嬢様・・・これがご来店された時のお迎えの挨拶です。そしたら、そのままお席までご案内して下さい。出来れば手荷物とか持ってあげると喜ばれます』
周りを見れば、唖然とする部員達・・・
澤「俺達に、レベル高くないかな?」
オレも何となく、そう思ったけど・・・
大地のそのひと言がちゃんに火をつけてしまった。
『なに今頃になって尻込みしちゃってるんですか!!・・・もし・・・ちゃんとやってくれるなら・・・』
澤「ちゃんと出来たら・・・?」
『メイドのスカート短くしてもいいです!!』
清「さん?!」
なん・・・だって?!
「やろう大地!」