第3章 流麗な夢をキミと
そんな成り行きから、オレ達バレー部は・・・執事カフェをやることになった。
で、やるからには張り切ってやりましょう!ってちゃんが言い出し。
衣装まで作る事に・・・
『シャツとズボンは制服のをそのまま着てもらって、ギャルソン風のベストだけなら私と清水先輩とふたりでザッと縫えますから任せてください!!』
って、言い出して・・・今、オレ達はちゃんと清水のふたりに採寸されるべく順番待ち。
清「東峰から採寸」
『じゃ旭さん、ちょっと失礼しまーす!』
旭「えっ?!ちょっと?!シャツの上からじゃないの?!」
・・・・・・。
『シャツの上からじゃ、ちゃんとしたデータが取れないじゃないですか。くすぐったくても我慢して下さい』
「あ、あのさ清水?そんなにちゃんと測らないとダメなもん?」
旭の慌てぶりに危機感を覚えて、コッソリ清水に耳打ちする。
清「入口に、写真とスリーサイズ書いたやつ貼るから」
「なにそれ?!そんなの必要?!」
清「必要じゃなかったら、そもそも測ってない」
『生徒会の人に聞いたんです。部活部門で1位になったら、特別予算で1万円出るって!凄くないですか?!1万円ですよ?!』
つまり、特別予算を確保する為に、オレ達の個人情報を売るのね・・・
『遠征費とか、備品とか、いろいろお金かかるし・・・狙うは1位のみです!』
清「そういう事だから、諦めて」
あぁ・・・敏腕マネージャーふたりに逆らえない自分が悲しいよ・・・
『ちなみに、ですけど。当日は私と清水先輩はメイドさんの衣装を着ることにしました』
メイド?!
清水と、ちゃんが?!
・・・なんて素晴らしい考えなんだ!
今からメチャクチャ楽しみじゃないか!!
『だから、皆さんも私達も条件は同じです』
清水もちゃんの話を聞いて頷いた。
ちゃんと清水・・・タイプは全然違うふたりだけど、何気に隠れファンが多いからな。
清水は涼しげにツンとすました物言いや態度が人気で。
それとは逆に、ちゃんは誰にでも懐っこい感じが妹キャラっぽくて・・・いいらしい。
うちのマネ達は、いろんな意味でハイレベルだよ。