第2章 My cream puff prince
花「、お疲れ」
ぴと、と首筋に当てられた熱に肩が揺れる。
「花巻さん…?」
熱の正体を探すと、花巻さんの手にはココアが握られていた。
差し入れな、ってそれを渡す花巻さんは吸血鬼のコスプレだ。
花「ど?カッコイイべ」
「吸血鬼だったんですね。
似合いますよ、カッコイイです」
花「なんだっけ、昨日の。
シュークリーム王子じゃなかったな」
未だに思い出し笑いされるから
そろそろ恥ずかしくなってきた。
「そろそろ忘れてください」
ごめんごめん、って一緒に隣に座って。
花「んで?どんな感じ?」
「はい、結構来てくれてる方だと思いますよ?
今朝こっちに持ってきた分のパンフはなくなるんじゃないかな、と」
花「そっか、順調だな」
「今んとこトラブルもないみたいですし。
昨日確認しといて良かったかもですね」
不意に名前を呼ばれて、振り向く。
もう1人の担当の人だ。
「、パンフこっちにある分も無くなりそうなんだけど、
教室にまだある?」
「うん、あるよ。
私持ってくるから、任せてても大丈夫?」
大丈夫だ、と聞いて
ここにある分のパンフレットをとりあえず渡す。
花「俺も手伝うよ。
人多い中、大量に持って歩いて人とぶつかりでもしたら
お互い危ないだろ?」
先輩に任せるとかなんだか申し訳ない。
けど言われてることは最もだ。
お願いしてもいいですか?と聞くと笑顔でおう!と答えてくれた。