第4章 やっぱり逃げ切れませぬ。
理奈「そう。・・・召喚士だったのよ。詳しくは見習いね。召喚士の師匠に拾われて、これでも優等生してたのよ。召還獣やガードと共に旅をし、究極召喚をし、シンと闘い死ぬ。それが教え。」
壁の下方面を見つめ話す。
理奈「ある時始めて召喚獣の試練を請けて初めて認められて、それに触れた時思い切り光って気付いた時は別な場所へと異動していた。で、もう少し時代の進んだ世界に飛ばされてそこで魔法を教えてもらったの。でもだいぶ便利な世界になっていて召喚獣も魔法も武具にセットすれば皮膚を通して勝手にマジックポイントを消費されるシステムでさ。じゃあ召喚士って何なのさって話さね。」
鼻で笑う。
有馬「ふぅん。どうやら知らない世界が存在してるようだね。」
理奈「いや。昔の話さ。・・・多分ね。それか未来か。分からないけど。」
自分の手をじっと見つめる。
有馬「・・・まぁ大方の話は分かったよ。とりあえず君にお願いがあるんだ。」
理奈「断る‼」
有馬「まだ何も言ってないんだけど。」
理奈「どうせ面倒事でしょ?・・・それよりうちの商売道具返してよ‼・・・してこれ何とかして‼うちは自由人なの。縛られんのはごめんだね。」
とんとんと壁を叩く。
が、びくともしない。
有馬「それは出来ないお願いかなぁ?こっちも命が掛かってるからね。」
不敵な笑みを浮かべじっと見つめる。
理奈はため息を着くと
理奈「じゃぁ、言ってみ?話聞くだけ聞くから。」
有馬「君にはこの地に残って貰いたい。・・・まだまだ君の力は未知数だ。いろいろ知りたいし、寧ろ仲間になってくれるなら歓迎しよう。土地ごと祓う人は初めて見たからね。」
理奈「だからいつ居なくなるか分からんよ?」
有馬「召喚獣とやらを集めなければ良い。」
理奈「それが出来れば苦労はしねぇわ。召喚獣は召喚獣同士引き合うんだ。だからここにうちが来たって事は近くにある証拠。」
有馬「他に方法はないのかい?」
理奈「・・・ある・・・あるけど・・・」
顔がみるみる赤くなっていく。
有馬「?」
理奈「もういい!!寝る‼」
そう言うと布団を被りまた夢の中へと堕ちていった。