第7章 # ∞
「さとしさぁ〜ん」
「なんだよ」
「くふふっ。 さぁ〜とぉ〜しぃ〜さぁ〜ん」
「だから何だ、って」
弱いクセに飲み過ぎなんだよ
この酔っぱらいが。ってデコをどついてやったら漫画みたいに『ぐはっ』って言った。
「だから言っただろ、こんな時間から飲み始めるから、」
床にまで転がった空き缶を拾い集めてリビングを片し始める
「もうそれで終わりだからな」
慎吾が最後の一口を飲み終えたのを確認すると、右手から空き缶をバッと奪った
「だって、さとしさんさみしいのガマンしてるのかなっておもったから。」
お前こそ。って心の中で呟きながら、グデングテンに酔っ払った慎吾に肩を貸してやった
――― 変な優しさ見せるなよ。
ふっと笑いがこみ上げる
シャワーは明日でいいや。と、部屋の電気を消してベッドに倒れ込んだ
…ん?
傍らに置いた携帯電話の青いランプがチカチカしてる
メール? こんな時間に?
カズ達からは少し前に東京に着いたと連絡があったばかりだ
不審に思いながら手を伸ばしてクリックすると、それはついさっき隣りの部屋のベッドに押し込んだ筈の慎吾からだった