第6章 # FFC0CB
「めちゃめちゃイイお湯でした! それに広かった!」
「だろぉ〜?」
「はいっ!」
盛り上がる二人の後ろでカズと目が合った
思った事はきっと同じ。
“実家の風呂の方が、”
“みなまで言うな”
“わかってる”
15年ぶりでもアイコンタクト出来るんだな
なんてなんだか擽ったくて可笑しかった
ホントにちゃんと洗ったのかと疑いたくなる程、入ったと思ったらすぐに出て来た慎吾と入れ替わり
湯船にゆったりと浸かって風呂を上がった時にはもう、三人は飲み始めていて。
「おっせぇーよ、智!」
「慎吾が早すぎるんだろ
つーか先飲むなよ」
濡れた髪をタオルでワシャワシャ拭きながら
半裸の状態でソファーにドカッと座った
「結構焼けてるね」
「あー。カズは真っ白だな」
そう、子供の頃からずっと真っ白。
焼けてるとこなんて見たことない
野球は好きだったはずだけど、母さんの手前思うように出来なかったし。
「よし! 改めて乾杯しよーぜ!」
「何に乾杯します?」
「そりゃ相葉ちゃん、決まってんだろ!」
缶ビールを持たされて。
「大野兄弟の再会を祝して〜 カンパ〜イ!」
「カンパーイ!」
「「……カンパイ、」」
…やっぱりそういう事だったか。
カズを見ると照れた様に笑っていて
それがとても
とても嬉しかった