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# 3104【気象系】

第1章 # FFFFFF


『ポンパドールって言うんだぜ』


慎吾がそう教えてくれた


『前髪長いから、纏めて留めてんの!
似合うだろ?
智もしてみたら? 絶対可愛くなる!』

『僕はいいよ』


慎吾はポンパドールが良く似合ってた
男の子のクセに変なの、と言う奴もいただろうけど
僕は変だなんて一度も思った事が無かった


絵画教室ではクラスが違うから会う事は少なかったけど
たまに時間が重なった時はよく一緒に帰ったりもした







『フィンガーペイントはセラピーなんだってさ』

『セラピー?』


今ならわかるけど
その時は何も知らなかった
慎吾の個性について。


『例えばさ、触るなキケン!って書いてあると触りたくなっちゃったりするんだ
じっとしてるのも苦手。
それがダメなんだってさ
なぁ、どうしてダメなのかな?』


人と違う事で
セラピーの為に教室に通っている、慎吾


『…わかんない。
どうしてだろうね、』

『大人はリフジンだよな』

『リフジン?』

『意味はわかんないけど、従兄弟の兄ちゃんがそう言ってた!』




大人は理不尽だ
自分たちの勝手な都合で
個性を賞賛したり、矯正しようとしたりするんだから
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