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愛慾の鎖ーInvisible chainー【気象系BL】

第11章 海誓山盟



「はぁっ、はぁ‥ご‥めん‥‥」

「んっ‥だい、じょう‥ぶ‥‥」

おれには余裕なんてこれっぽっちもなくて‥

気がついたら智はいっぱい涙を流していた。


「ごめん、本当にごめんっ‥」

おれは酷いことをしてしまったんじゃないかってすごく焦って、慌てて智のなかから出ていこうとすると、

「いいのっ‥、ね?‥このまま、こうしてて‥?」

だけど智はくすんと鼻を鳴らし、ぎゅうっと抱きついてくれる。


「この、まま‥?智、痛くないの‥?」

「ん、痛くは‥ない‥‥」

おれたちは抱きしめあったまま、襟元に顔をうずめお互いの耳元で囁きあって。


「おれ、何がなんだかよくわかんなくて‥‥」

「うん‥‥」

「智のなかにいるんだって‥それだけしか考えられなくて‥」

「僕も‥翔君をいっぱい感じたよ‥」

「本当に‥?」

「うん‥、熱くて‥逞しくて‥‥。嬉しかった。」


最後の方は少し擽ったそうに言った智は

「だから‥もっと、翔君を感じていたい‥」

って‥鼓膜を揺さぶるような甘い声で囁く。

その言葉と共に、果てたおれのを包み込んでいた熱い内壁が蠢いて‥

「‥っ、さとしっ‥なに、これ‥」

おれは蕩けそうだったなかで自分の茎が力を取り戻していくのを感じ、驚いて智の顔を見る。


すると智は涙で彩られた頬をふわりと緩めて。

「翔君が‥僕を感じてくれてるの‥」

「おれが‥?何もしてないのに‥」

「そんなことない、だって翔君は僕のこと愛してくれてるから‥」

そう言って、すごく綺麗に笑った。


「愛してる、おれ、智のこと愛してる‥。それだけは誰にも負けない」

想いだけは‥熱い感情だけは他の誰にも負けてなんかないって、大声で叫びたいくらいだった。


「ふふっ、僕だって‥翔君のこと愛してるんだから‥。」

「うん、おれたち‥恋人になったんだね」

擽ったそうに笑う智の髪を撫でると、それまで微笑んでいた瞳から、また涙が溢れてしまった。


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