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愛慾の鎖ーInvisible chainー【気象系BL】

第11章 海誓山盟


翔side


すごく苦しそうなのに‥

それでも嬉しいって、懸命に微笑もうとしてくれて‥

そんな姿が愛おしくない訳がない。


やっと智と繋がることができたんだって思うと、それだけで勝手に涙が溢れてくる。


初めて会った日、驚いた表情(かお)をしてたこと‥

キャンディを口の中で転がし、顔を綻ばせていたこと‥

別れ際の寂しそうだった瞳‥


短い関わりの中での智との思い出が走馬灯のように思い出されて、胸がいっぱいになった。


「智‥、愛してる‥」

それは好きだって想いより深くて‥

すごく熱い感情だった。


絶対にこの人を失いたくないっていう激しい感情‥

苦しいだろうに懸命に自分を受け入れてくれたってことが、一気に膨れ上がった感情を熱く燃え上がらせる。


「僕‥も、愛してる‥」

浅く乱れた息の中で紡ぎだされた言葉が、おれのなけなしの理性を突き崩した。


おれは吐息を洩らす唇を塞ぐと、愛する人の最奥にまでぐっと腰を押し込んで‥

「んんっ‥、ん‥っ‥」

洩れる声ですら呑み込んでしまいそうなほど深く口づけたまま、ゆっくりと腰を動かす。

それは最早、本能でしかなくて‥

熱くて、ぎゅうっと絞めつけるなかに自分の滾りを打ち付けて。


「んっ、んんっ‥っ‥」

智が苦しそうに声を洩らしてるっていうのに、漸く口づけることができた唇を離したくなかったおれはそのまま抽挿を早めていく。

すると身体中の血が急激に下腹部に流れ込んでいくような感覚になって‥


「んーっ‥、はぁっ‥はっ‥」

「さとしっ‥、おれっ‥出そうっ‥」

「い、いいっ‥よ、きて‥っ‥‥」


乱れる息がぶつかり合って‥

切なげな智の声がおれの頭の中を掻き乱して‥


「さとっ、‥っ、ごめんっ‥出るっ」

「しょ、く‥、んっ‥ああっ‥」


おれは激流に流されるみたいに、智のなかに溜まった熱を迸らせてしまった。


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