愛慾の鎖ーInvisible chainー【気象系BL】
第11章 海誓山盟
「後戻り‥出来なくなるよ?それでもいいの?」
僕を抱いた男達は、皆一様に僕の身体に溺れ、そして僕の手の中に堕ちた。
どれだけ綺麗事を並べたって、結局は翔君だって他の男達と変わりやしない。
「構わないよ。智と一緒ならおれ‥」
それでも君は僕を‥?
「分かった‥」
僕は翔君の腕の中でくるりと向きを変えると、僕よりも少し背の高い翔君の唇に、背伸びをしてそっと口付けた。
途端に真っ赤になる翔君の頬を両手で包み込み、
「今からそれじゃぁ、先がもたないよ?」
驚きで見開いたままの目を見つめながら、もう一度唇を重ねる。
今度は触れるだけの幼い口付けではなく、翔君の中に眠り情慾を煽るような、息付く間もない程深くて、熱い口付けを‥
「まだ‥だよ?」
僕は口付け一つで呆けたようになる翔君の手を引き、寝台へと引き込んだ。
「さと‥し‥?」
無防備に投げ出された翔君の上に馬乗りになり、襟元から覗く白い肌に唇を落としながら、手探りで翔君の寝巻きの帯を解いき、前を開いた。
その間も翔君は、始めてのことに余程恥ずかしいのか、ずっと腕で顔を覆っていた。
「ふふ、これじゃあどっちが抱かれる側だか分かりゃしないね?」
軽く冗談を言いながら、翔君の腰に巻き付いた戒めの上から、微かに膨らみかけた慾の証に指先を触れた。
「あっ‥!」
翔君の身体が小さく跳ね上がる。
その僅かな反応すら愛おしくて、僕は膨らみを手の平で包み込むと、ゆっくりと手を動かし始めた。
「気持ちいい?」
「う、うん‥」
「直に触ってもいい?」
こくり、と翔君が頷いたのを確認してから、僕は翔君の膨らみを覆う戒めをそっと解いた。
そして中心が外気に晒された瞬間、僕の身体の奥が熱く疼くのを感じた。
僕は翔君の両足の間に身体を滑り込ませると、主張し始めた中心を、何の躊躇いもなく口に含んだ。
「さ、智っ‥、そんなこと‥、駄目だってば‥!」
翔君は両手で僕を押し退けると、僕の口から自身を抜き取り、怒り‥だろうか、身体を震わせた。