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愛慾の鎖ーInvisible chainー【気象系BL】

第9章 愛及屋烏


雅紀side


初めてその小さな身体で私の滾る想いを懸命に受け止めようとしていた和也は、貫かれる辛さに涙を零していたけれど、やがて巡りだした甘い痺れに快楽の吐息を洩らしはじめた。

少しずつ艶めいた色に染まってゆく喘ぎに煽られるように、愛しい人との快楽を求め熱く絡むなかを揺らす。

すると愛される歓びを得た身体はどこまでも素直に‥そして甘く私を誘い、初めて二人で見つめる果てへと導く。

愛し愛される者と昇りつめてゆく歓びに心が震えた。


「雅紀さ‥んと一緒じゃ‥なきゃ‥、俺‥」

和也も私と同じ想いを‥

「そうだね、私も和也と一緒がいい‥」

私は手の中に和也の歓びの大きさを感じ、溶かされてしまいそうな中に自分の歓びを教えた。


「ああ‥和也、堪らない‥」

「はぁっ‥ん、もぅ、おれ‥っ‥」


和也はふるふると身体を震わせ、半分ほど開いた唇から短い喘ぎを洩らしだす。

一心に見つめる薄茶の瞳は、もう限界なんだと切なげに揺れていた。


「あんっ、あっ‥まさ、き‥さんっ‥」

甘い‥甘い声で愛しい人に呼ばれて、その身体までもが私のものを締めつける。


「っ‥和也っ‥、もうっ‥」

「あぁっ‥っ、やぁっ‥ああっ‥!」

短い悲鳴を上げた和也は綺麗に身体をしならせて、私たちの間に精を放って‥

「くっ‥っ、ああっ‥っ‥」

私は全てを搾り取るように締めつけるなかに、滾る熱を迸らせた。


果てても尚‥収まらない熱


ふわりと緩んだ身体を抱きしめて絶頂の喘ぎを洩らす唇を塞ぐと、またゆっくりとその身体を揺らす。

舌の絡みあう水音に継げない息に喘ぐ声が混じり、なんともいえない高揚感を生み出していく。


ああ‥こんなにも深い想いがあったのか‥

絶頂の余韻に震える愛おしい身体を抱きしめ、止められない愛慾を感じる。

「和也、どれだけ私を‥虜にするつもりなんだ‥」

喘ぐ唇の傍でそう囁けば、言葉の継げない恋人は熱い吐息と濡れた瞳で想いを伝えようとする。

私は精が尽き‥愛する人が快楽の中に身を沈めるまで、その身体を愛し続けた。



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