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隣の君

第8章 素直になるとき…


"お前は…?"

お隣さんのその言葉の意味を

理解出来ないまま


突然抱きしめられた腕の中で

動けずにいると


答えを促すようにお隣さんは

私の首に顔を埋めて


「寒いからはよ答えて(笑)?」


なんてクスクスと小さく笑う…


首筋にかかるお隣さんの吐息が

くすぐったくて


"ひゃ…"と小さく声をあげて

逃げ出そうとするけど


お隣さんは抱きしめている腕に

さらに力を入れてそれを拒む…



こうなったら早く

お隣さんが求めてる答えを

探すしかない…(涙)



お隣さんと交わした会話を

必死にプレイバックしていくなかで

私に向けられた質問…



それは…


"俺のこと好きか?"


うん…これにちがいない!!!



そう…

理解したものの…


なんて答えればいいのか

解らなくて


言葉を探していると…



「遅い…」


そんな言葉と一緒に

わざとなのか偶然なのか


お隣さんの唇が首筋に軽く触れて

ばくんばくんと心臓が激しく暴れまわる…



もうだめだこれは…(笑)


ごちゃごちゃとよけいなことを考えるのは

やめよう…


そう覚悟を決めたら



大きく1つ深呼吸をして


密着してた

お隣さんの体を押し返し



にんまりと満足気に笑う

憎たらしいお隣さんに


飾らない素直な言葉で伝えるんだ…




「お隣さんのことが好きです…」
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