第8章 素直になるとき…
「でもな…?
外で食う飯が不味いんは解った(笑)」
「へ…?」
「何か解らんけどあかん…(笑)
お隣さんが作った飯じゃないと
美味しくない…
どんな高い飯よりも俺は…
お前が作ったご飯を
お前と一緒に
くだらんことしゃべりながら食べんのが
ええ…」
そう言って
私に笑いかけるお隣さんは
なんだか少し照れくさそうで
「…………うん…」
そう小さくうなずいた私の頭を
嬉しそうにわしゃわしゃと乱暴に
かき回したかと思うと…
次の瞬間
掴んでいた私の手を引き寄せ
バランスを崩し前のめりになった
私の体はお隣さんに抱きしめられて…
突然の出来事に
あわあわと腕の中で暴れる私の耳もとで
「で…お前は?」
と低い声が囁いた…