第6章 認めたくない気持ち
お隣さんの唇が
次の言葉を遮るように私の唇に触れて
一瞬で頭の中が真っ白になる…
言葉を無くした私から
ゆっくりとお隣さんが離れて
唇が解放されてからも
指一本動かすことが出来ない私に
「もう…何やねんお前は…(笑)
全然しゃべらへんと思ったら
いきなりすごい勢いでしゃべりだすし…
彼女とかワケわからんこと言い出すし…
お前が見たんは俺らのマネージャーで…
言うてもあの人はあんまり現場には
こーへんから滅多に会わんけど
今日はたまたま人が足らんくて
送り迎えしてくれただけや…
ていうかそれで機嫌悪なるって…
もうそれ…やきもちやんか(笑)?」
そう言って
お隣さんは私の頭を
わしゃわしゃとかき回し
楽しそうに笑う…
あぁ…ダメだ…
今私の心が
ばらばらに砕けちった
音がした…