第6章 認めたくない気持ち
空になったお皿の前で
「ごちそうさん…」
そう言ってお箸を置いたお隣さんに
お皿を片付けようと近付くと…
「で…いったい何やねん…?」
なんてお隣さんは不機嫌に聞いてくる
今口を開いたら
ひどいことを言ってしまいそうで
何も言えずにいると…
「ほらみろ…
明らかに態度がおかしいやんか?
こんなんされたら飯も不味くなるわ…」
そんなお隣さんの言葉に
つい…
「不味いなら…食べにこなきゃいいのに…」
そうぽつりと呟くと
「やから…
そういうことちゃうやろ…!?」
なんてめんどくさそうに
お隣さんは言う…
そんなお隣さんの態度に
歯止めが効かなくなって
「無理して来てくれなくてもいいです…
夕方家の前で見ましたよ?
女の人といるとこ…(笑)
あんなきれいな彼女がいるなら…
あの人と一緒に
晩御飯食べればいいじゃないですか…?
わざわざうちに来なく…」
そこまで言葉を続けたとき
小さな舌打ちと一緒に
お隣さんの顔が目の前に近付いて
私の唇は
次の言葉を失った…