第6章 認めたくない気持ち
「あの…」
「ん…?」
「帰ってください…」
「え…何や…急に…」
「いいから…今すぐ帰ってください…
お願いします…」
そう言って
私の頭に触れるお隣さんの手を振り払い
有無を言わさず
お隣さんの背中を押し
玄関の扉から
押し出したけれど…
玄関の扉が閉まる瞬間振り返って
「はる!?」
そう…
私の名前を呼んだお隣さんに
見られていないといいなぁ…
我慢できずに溢れだした涙は
拭っても拭ってもどうしても止まらなくて…
こんなことをされたら
もう認めるしかないじゃないか…
私はお隣さんを
好きになってしまったんだって…
認めるしか
ないじゃないか…