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隣の君

第6章 認めたくない気持ち


部屋に戻り手を洗って

晩御飯の下準備をして冷蔵庫に

片付けたとたん


なぜだか足の力が抜けて

ペタんと床に座り込む…



きれいな女の人がお隣さんに向けた笑顔…

その人に向けられたお隣さんの笑顔…



その両方が頭から離れなくて


何も考えられないし…

何もする気が起きない…




どうしてだろう…?




あいつはただのお隣さんなのに…



アイドルなんかやってるぐらいだから

当然女の人にはモテるだろうし…



彼女がいても

何もおかしくなんてないのに…




座り込んだ床から立ち上がれないまま

時計はもう19時を指していて…




"ピンポーン…"



いつものように

部屋の中にインターホンの音が響く…




いつもみたいに笑って扉を開ければ良い…




"さっきの人彼女ですか?
見ちゃいましたよ(笑)?"


そう言って笑い話にすればいい…




何も気にする必要なんてない…




そう頭では解ってるのに


どうしても

体は言うことを聞いてくれなくて



私はその日始めて


聞こえてくる

インターホンの音に

両手で耳をふさいだ…
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