第6章 認めたくない気持ち
会社が休みで天気の良い今日は
朝から早起きをして
たまった洗濯物を片付け
部屋の掃除をして
録り貯めた1週間分のドラマを
消化していく…
夕方になって晩御飯の買い物に
スーパーに行って
今日はひき肉が特売だから
ハンバーグにしよう♪
なんて…
ご機嫌に買い物を済ませ
スーパーの袋をぶら下げ帰り道
マンションの前に止まっていた
高そうな車から出て来るお隣さんの姿に
珍しく外で会えたことが嬉しくて
声をかけようと足を踏み出しかけた瞬間
"すばる…じゃあ…またね?"
そんな声がして
私とは比べ物にならないくらい
きれいな女の人が
運転席から顔を出し
お隣さんに笑顔で手を振った…
ただそれだけのことで
さっきまであんなに軽かった足が
鉛みたいに重くなって
その場から動けなくなって…
ただそれだけのことで
胸がざわざわうるさく騒いで
ただそれだけのことなのに
胸がずきずき痛むんだ…