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隣の君

第4章 不思議な関係


あまりにしつこく鳴り続けるインターホンに

枕元に置いたスマホに手を伸ばした私の目に


5時30分なんていう

あり得ない時間が映し出されて



布団から出て寒さに震える体に

上着を羽織り玄関に歩いていくと

扉の向こうから


"はるー"


なんて私を呼ぶ声がして

ゆっくりと扉を開くと



「寒いからはよ家入れて…?」



なんて体を震わせるお隣さんが

現れる…



訳が解らないまま

とりあえずお隣さんを家に招き入れ

手当たり次第に暖冬のスイッチを入れながら


ソファーに座るお隣さんに



「こんな朝早くにどうしたんですか…?」


そう声をかけると



「そんなん…

晩飯食いにきたに決まってるやろ(笑)」



なんてお隣さんは

寒さで体を小さく丸めながら

にんまりと笑う…




「だって…今もう朝ですよ…?

夜ご飯食べてないんですか…?」




「レコーディングが長引いてこの時間や…

もう…腹へって死にそうや…」




そう言って笑うお隣さんの目の下には

しっかり真っ黒なくまが出来ていた…
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