第2章 天国から地獄へ
"はる"
そう男の人に呼ばれるのは
かれこれ3年前…
"はる"は強いから
俺がいなくても大丈夫やな(笑)
そんなふざけた捨てゼリフを残し
私の前から姿を消した元カレが
最後だったように思う…
浮気はするわ
金遣いは荒いわ
良いところを探す方が大変なぐらいの
最低なやつだったけど…
"はる"
そう私の名前を呼ぶあいつの
低くくすぐるような声が
本当に本当に大好きだったんだ…
たいした知り合いでもないお隣さんに
名前を呼ばれて
あいつの顔を久しぶりに思い出したのは
たいした知り合いでもないお隣さんの声が
あいつの声と重なったから…
あぁ…本当に嫌になる(涙)
これから毎日
お隣さんに名前を呼ばれる度に
あいつの顔を思い出すなんて
私の天国だった我が家は
本当に地獄に変わってしまったんだと
今日私は本当の意味で
思い知らされたんだ…(涙)