rain of teardrop【黒バス/ジャバ】
第5章 rain of teardrop-5
「動けよ・・・名無し」
「ッ・・・、ふ・・ぅ・・」
ふと、ぴたりと付けた上半身が自由になったかと思えば、それはシルバーが名無しに課せた条件を満たす為の手段に入っていたから。
名無しは馬乗りにならされた彼の上で腕を着き、腰を揺らすことを強要されていた。
悔しくてならなかったのは、シルバーが自分の好いところにあたっている所為か、律動のない状態では満足な気持ちが半減していたということ。
意地でも気持ち好いなどと思いたくないのに、嫌がっていても、身体の奥に蠢く愉悦の元が、静寂そのものを嫌がっていた。
「・・・ッ」
見下ろす状況のなか、シルバーはただ笑って名無しを煽る。
その表情は、名無しがまもなく折れ、自ら腰を振るという確信を抱いた、実に勝ち誇った顔をしていた。
「!・・・はは・・ほらな・・・できんじゃねえかやっぱりよ。・・上手ぇ上手ぇ」
「・・ッあ・・・、んぁ・・」
非力な自分が心底憎い。
名無しはゆっくりと腰を動かすと、シルバーの命令にひとり従った。