rain of teardrop【黒バス/ジャバ】
第5章 rain of teardrop-5
「なあ・・、想像以上に好かったぜ・・・おまえがたっぷり、此処を締め付けてくれたおかげでオレも満たされた。飲めずに吐き出したこともちゃんと忘れてやるよ」
「・・ッ・・・、なか・・嫌・・・」
「あ?・・・あー・・」
一度名無しの咥内に吐き出した時よりもすっきりとした気持ちになれていたのは、自分にとって、今は気分を害することが起きなかったからだろう。
それほど彼女が精液を飲み込まなかった行為が、ナッシュは気に食わなかった。
ただ、その行為が帳消しになるほど二度目に満たされていたのだ。
男という生き物が単純であることをよく体現しているとは、まさにこのことだと思った。
ナッシュは名無しに自身のものも咥えさせ、それを搾らせたいと一瞬感じたけれど、絶頂後ゆえの満足感に気持ちが傾いており、面倒が先行して行動に移すことはなかった。
それに彼女の上半身は、まだシルバーが独占していた。
名無しに歪んだ感情を抱いたシルバーが・・・。
獰猛、かつ飽き性でもあり、利己的である彼がひとりの女に執着することはそうそうなかった。
そんなシルバーが名無しに固執してしまっていることを思うと、彼女がどうやってこの先シルバーに染められ、より絶望に落ちてゆくか、純粋に見てみたいと思っていた。
ナッシュは期待に胸が膨らみ、その悪逆な欲求にひとり身体を打ち震わせた。