rain of teardrop【黒バス/ジャバ】
第20章 in the maze
―――。
「はぁ……ぁむ…、ん」
部屋にくちゅくちゅと響く水音は耳心地がよかった。
それは、戸惑いと百面相に疲れていた名無しに、ほんのりと癒しを与えるほどに。
「ン……」
唇を離せば、きっと自分の下半身からもシルバーの舌は離されるだろう。
だから、たとえそれが羞恥心と欲求を切り離した結果の恥ずべき行為でも、名無しは自分から口淫を止めることはなかった。
そのかたくて太ましい竿の萎える様子を目にするのは、あと何時間経った頃のことか……。
口腔に入りきらないシルバーのそれを、名無しはできるかぎり奥まで頬張り、いじらしさを見せていた。
「ん……ちゅ…んん……」
名無しの舌の感触を快く感じ、シルバーはなおも機嫌よく寝そべっている。
下着を捲ったまま、少しずらして着崩させ、彼女の尻を舐める様子も実に楽しそうだった。
ひくひくと蠢く陰部に与える刺激は、細い腰を何度も震わせ、そのたびに甘露を流させる。
はしたない音をわざと上げてその蜜を喉に送っても、淫猥な名無しはひとり、絶えず陰部を濡らし続けていた。