rain of teardrop【黒バス/ジャバ】
第19章 Villain or Ghost?
自分の女をベッドで見下ろす光景も好きだ。
けれど立ちながらにして、軽く視線を下げて犯す景色も嫌いじゃなかった。
今がちょうどそれにあたる。
シルバーは屈服させていた名無しを好きに弄んではいたものの、惚れた弱みゆえか、彼女の言い分を素直に聞くことも時にはきっちり熟していた。
単細胞である男がそこまでするほどの存在だということ……絶対的な立場は持ちつつも、いわゆるそこは飴と鞭なのだろう。
自分に抱かれる悦びを求めて名無しは股を開いてしまっていたし、塩梅をきかせるあたりは、なんとも狡猾だ。
細い腰を抱き、逃げられないように強く腕を回す。
シルバーは射精の為に、激しく激しく、腰を揺らした。
卑猥に響く肌のぶつかり合う音と、男が漏らす生々しい吐息。
シャワーの流れとがそれぞれに混ざり合えば、あとはそこに足されるのは、女が垂らす嬌声ひとつだった。
「あ…ん、…ッや…――」
「出してやるからな名無し……ん…っ、アー……イク…、イク――…っぐ――ッ!!」
いくら経験しようとも、この瞬間だけは罪悪感でいっぱいになる。
それでも、何物にも代え難い享楽を味わうことができたから、都度後ろめたさを受け入れてきた。
身体の中で渦巻くシルバーの濃密な体液。
二度目の射精といえど、それはとても白濁としていた。