rain of teardrop【黒バス/ジャバ】
第19章 Villain or Ghost?
「ン……。――イイぜ…んじゃあ、ちゃんとオレ様のことだけ考えられるようにしてやらねえとな……ん」
「っ……!!待……っまだ、…あ……」
「アー……まーだ締まってやがる…きついなおまえ…」
「……ッ…、――アッ…ぁ……」
全部、不本意。
どうしようもないことだった。
一度は満たされてまだその余韻が残っていながら、避けたいことがあったがゆえに自らシルバーをいざなう行為。
こうしなければひとりきり…。
一瞬シャワーを浴びるくらいなら大丈夫だろうという、その手の映画を得意とする人間ならば軽口を叩くことも分かりきっていた。
名無しにはどうしても、それすらできなかったのだ。
絶対に今は一人になりたくない……そういう確固たる思いが根底にあったから。
巨体にしがみつき、キスを交わし、触手のように舌を伸ばす。
絡ませ合うそれが心地よかったのか、シルバーはより悦を欲し、名無しの口腔を窄め犯した。
衝動的に浴室の壁へと追い詰められれば、背が付いたのを機に足を広げさせられ、立位時にはよくさせられていた片足立ちを余儀なくされる。
シャワーの湯で濡れている確証はあっても、甘露が陰部を潤しているかは、正直名無し自身も判断がつかないでいた。
オカルトに怯え、身体にまで気がまわらなかったのだから。
が、シルバーにとっては、きっとそんなことは小事に過ぎないのだろう。
どうせ濡れている、或いは、どうせすぐ濡れる……このどちらか以外は念頭にないと思った。
そしてそれが強ち間違っていなかったのは、彼が容赦なく、名無しの陰部に怒張を挿入したからだった。