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rain of teardrop【黒バス/ジャバ】

第18章 teardrop after Ⅶ



「・・・・・・」


ただ鳴らしてみただけ。
そして予想通りの展開に、自然と口角がにじり上がる。

扉ごし、心地好いと想う相手の嬌声に触発されたナッシュは、漸く電話の発信を止め、自身の女の元へと歩み寄った。

率直に言えば行動に移す為だ。

慣れた手つきで曲線に腕を絡め、抱き寄せてそれを強要する。
個室でなくとも、周囲に人が居ようとも、そんなことは関係なかった。

が、脳裏で浮かべるのは当然、名無しの姿だった。




「・・・またそのうち犯るか・・あいつの目なんざ、簡単に盗めるしな――ハハ・・・ッ」




シルバーの獲物だということを頭でわかっていても、仄暗い感情が沸き上がり、好き放題に遊んでやりたいという気持ちが結局再燃する。

今はまだそのぬくもりを感じるのは遠い未来の話・・・が、彼のものになった瞬間から、これからはいつだって手を出せる範疇にあったということ。

それを改めて認識しながら、ナッシュは女の足を開かせた。




「――フッ・・」




気まぐれに、名無しへ抱く微々たるそれは、どす黒い想いを胸中に――。




20180727UP.



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