rain of teardrop【黒バス/ジャバ】
第18章 teardrop after Ⅶ
「・・・ッ、なにも・・・」
「あァ?」
「――なかっ・・、・・・から・・何も・・・わたしは・・」
胸元の赤いしるしをなぞられてびくびくとする身体。
下着のなかは、もうどろどろと幾何も蜜を溢れさせているのに、進展なくただ腰だけが震えている。
自ら背を押して、撓るソファの革がうねりを上げると、そのいやらしい音色にまた名無しの下肢はひくついた。
「・・・ッ・・」
言えなかった。
シルバーじゃないと濡れない――。
その一言を口にしてしまえば、彼の思うがままに、自分が一生支配されてしまう気がしたから。
何もかもがもう手遅れだということも十分わかっていた。
それでも――。