第4章 優菜視点
非常階段に行き
午前中あった事を
思い出しまた泣いてしまった
葛城代表のあんな淋しそうで
傷ついた顔を見てしまい
罪の意識が出てしまう
こんな私に言われただけなのに
なんであそこまで苦しそうな顔を
するんですか?
葛城代表がわからなくなった
定時がきて
篠原さんと私がやるはずだった
椅子の両横に書類が山積みになっている
のを見てため息が出た
やっぱり押し付けられたか
まぁ12時までには
終わるかな
よし!頑張るかと
気合いを入れ直してパソコンに向かった瞬間
「お疲れ様!愛川くん手伝うよ!」
「え?葛城代表?」
声をかけられ
ひどい言葉で突き放したはずの
葛城代表がいて驚き呆然としてしまう
「篠原くんから頼まれてね」
「いえ1人で大丈夫ですから」
「この量をか?いつもよりあるんじゃないか?」
山積みになっている物に
視線を送り葛城代表に言われた
「それは…」
「男に頼るのも女の仕事だぞ?」
返答に困っていると
葛城代表の秘書の吉村さんに
声をかけられ
残業する事になった
「ではやりますか?
愛川さん置いてあるのは情報処理だけですか?」
「いえ!コピーするものや
書類倉庫に持って行くものや
会議書類制作するものとか混ざってます!」
「分かりました!……」
葛城代表が書類を
手に取り感心しながら言う
「お?スゴイな…書類全部に付箋つけて
分かりやすくしているのか」
「じゃあ書類をカテゴリー別に
分けましょう!代表」
「おぅ」
吉村がテキパキと段取りをしていって
くれてさすが葛城代表の秘書だと思った
「愛川さんは今なにを?」
「今は会議書類を作ってます!」
「じゃあ会議書類を愛川くんの所だな」
やる事を確認してる葛城代表に
思ってたことを言ってしまう
「あの…葛城代表…」
「なんだ?」
「パソコン出来るんですか?」
「ふふっ!!」
私の言葉に笑いだす吉村さんに
不機嫌な顔になる葛城代表
「吉村?何を吹き出してるんだ?
こら、俺を誰だと思っている!」
「ごめん…なさい」
怒られてしまった!
しゅんとしてしまい
吉村さんが、フォローするように
教えてくれた