第4章 優菜視点
すごい尋問をされてるような気がして
居心地が悪い
「…はい!」
「あとある社員が言っていたんだが
蟹枝部長と蛇島くんたちに
嫌がらせされてるんじゃないかと!」
「…!!…そんな事…ありません」
葛城代表の
言葉に泣きそうになってしまった
そんな事聞かれても見て見ぬふりしか
出来ないくせに!
「その君が大事そうに抱えてる
ボストンバックもその事に関係してるのではないか?」
「……違います…」
「では…君はどこでご飯食べているのかな?
コソコソ逃げるように歩いてたのを見かけたが?」
話を聞いていて苛ついてしまった
葛城代表さえ来なければ
この地獄は続かなかったのに!
もう限界…だった
「………!!…あの…」
葛城代表の目を見据えて
発言する
「ん?」
声を最大限に冷たくして言ってしまう
「葛城代表に私がどこでご飯食べようが
関係ないですよね?」
「いや!君が心配なんだ!!」
「…!…葛城代表なんかに
心配されなくてもやっていけます!」
「……!」
「私に関わらないでください!」
「な…」
「君を助けたいんだがダメか?」
「助けなんて…いりません…」
「ホントに?」
「もぅ…っ…私の事は
放って…おいてください!
失礼します…グス」
最後の方は
泣いてしまい訳がわからなくなった
本当は助けたいと言ってくれて
嬉しくてその言葉にすがりたくなった
でも葛城代表を巻き込みたくなくて
自分の本心を隠した
お昼休みに
篠原さんが話に来てくれて
謝られた
秘書課に行く事になったと
愛川さん残して行ってしまうことが
負担になる事がツライと泣いていた
でも松崎総取締の近くに居てくれたら
安心だと笑ってあげたら
照れるように泣きながら笑っていた
篠原さんはもう大丈夫だね
よかったね