第4章 優菜視点
名前を呼んだ人は
誰なんだろうと思い
声の主を見ると
圧倒的な存在感の男の人が立っていて
一瞬目を奪われてしまった
身長が高く
大人の男のフェロモンが溢れてお
り
こげ茶色の髪色に前髪を上げているのか
オールバックの髪型に
銀縁のメガネをかけ切れ長の目は
自信に満ち溢れ迷いのない
綺麗な目をしていて
スーツを着ているが逞しい体を
しているのがわかり
藍色の上質で手触りの良さそうな
スーツを着こなしており
とてもカッコイイ人だと
普通に思ってしまった
だがこんな細い腕になってしまい
色気のない体をしているし
こんなちんちくりんを相手にしてくれるはずも無いしきっと婚約者とかもいるだろうし
何より住む世界が彼とは
違いすぎるからこの思いは封印しようと
思った
最後にこんなカッコイイ人を
見れてよかったなと思った
そして掃除をして
仕事に戻り
お昼になる
蟹枝係長とコーヒーを持ってくるように言った蛇島さん4人組が
居なくなり
後輩の篠原綾香(しのはらあやか)
今年で入社して1年目で
大人しくておっとりしていて
もっとも守ってあげたいと
思っている後輩の女の子が
話しかけてくれる
「今日の朝の大丈夫でしたか?
冷すの持っているので
使ってください!」
「大丈夫だよ!ありがとう!」
叩いたら冷んやりする
冷却剤を渡してくれる
「愛川さんいつも
助けてあげられなくてごめんなさい!
」
悲しい顔をして謝ってくれる篠原さん
「大丈夫だよ!」
精一杯笑顔で返事を返すと
篠原さんも笑ってくれる
「あっ今日の葛城代表
めちゃくちゃカッコイイ方でしたね!」
「うん!そうだね!…
もう行かないと篠原さん!」
「あっごめんなさい!」
本当は恋の話をしたりしてみたいが
あんまり話していると見つかったら
大変だと諭し
篠原さんが営業部を出て行き