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意のままに

第4章 真実と現実 ~秀吉side~




家康に毒の解析を依頼し、三成には献上品の送り主を探し出すよう指示を出す。
勿論、光秀や政宗にも事の次第を話した。


俺は一通りの作業を終え、再び信長様の元へ戻れば、丁度家康も顔を出していた。


「家康、どうだった?」
「なつの見解通り、トリカブトだった。酒にも致死量が入ってました。」
「フン、どうやら彼奴らを傍に置いて正解だったようだな。」
「ええ、なつがいなければ今頃・・・こんなふうに話すことも出来なかったでしょうね。」
「・・・家康、このこと、他の奴らには?」
「これから、報告に行きます。それじゃ、俺はこれで。」
家康はそう言うと、早々に天守を後にした。

「して、秀吉。」
「ええ、勿論俺もこの目で見てましたから。ただ・・・」
「クク・・・疑り深いやつよ。まぁ、なつのことは光秀だとでも思って諦めるのだな。」

「それは、それでどうかと思うのですが・・・兎に角、この一件早々に片付けます。」
「ああ、任せる。」
信長様の言葉に、頭を下げ、俺は三成の抱えているものを少しばかり引き受け、自身の抱えている仕事のため御殿へと戻った。

なつにしっかり謝ると言うことを後回しにするのは心苦しいが、未だ引っかかる事のほうが多く、素直に足を向けることは出来なかった。




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