第2章 破滅【序】
『はい。必ずあの人から証拠を奪って持ち帰ります。例の地下街の件、準備を進めておいて下さいね?』
エル「あぁ。お前が戻り次第、直ぐにでも決行出来る様に準備を整えておこう」
これが成功すれば
また一歩、人類が前へ踏み出す事が出来る
そう信じ、アイは左胸に拳をかざす
『よろしくお願いします。ではこれより、アイ・スミスは調査兵団を離れ王都にて作戦を決行します』
エル「あぁ、頼む」
『はっ』
『行ってきます、お父さん』
去り際に小さくそう呟いてアイは部屋を後にした
エル「調査兵団の変革の一翼、白き翼よ…。私はお前が娘であり部下である事を誇りに思う」
エルヴィンは静かに呟いて、オレンジに染まった窓の外を仰ぎ見た