第1章 プロローグ
侍女は座ったまま顔を下げたまま言う。
侍女「何用ですか?」
優実「あの先ほどは二回も案内ありがとうございます、名前はなんと言うのですか?」
侍女は申し訳なさそうにする
侍女「明美〔あけみ〕と申します」
名を聞いた後侍女は部屋から出て行った、私はとりあえず寝ることにした。 次の日になり私は何もしないでいるのが嫌で炊事場に行くと侍女と明美ちゃんがいた。
明美「おはようございます優実様」
優実「何かお手伝いすることありますか?」
明美は驚いて眉間にしわを寄せる
明美「いえそれはできません申し訳なくて」
すると後ろから声が聞こえた
佐助「いいじゃない? お館様には黙っておくし、炊事担当人手少ないしさ」
佐助さんはそう言って炊事場に入る、私はそれに疑問に思い話かける。
優実「あの・・佐助さんは炊事するのですか?」
佐助「うんひどいよね、おまけに洗濯に裁縫に真田の旦那の団子作り」
あれ? 佐助さんって忍びじゃなかった?
優実「佐助さんは忍びの稽古しないのですか?」
佐助と私は里芋を剥きながら言う、妙な光景だが他の侍女はご飯と主食の支度をする。
佐助「稽古ねぇたまに時間が空いた時にしてるよ」
優実「あの真田幸村さんは炊事場に来ないのですか?」
佐助はため息を付き手を止めて言う
佐助「旦那は料理にむかない前に炊事場の手伝いをして鍋を曲げるし、焦がすは里芋剥きを頼んだら芋が豆粒になった」
つまり料理には向かないってことかぁ、佐助さんはいろんなことができるんだなぁって私は思った私達は里芋を剥き終わって佐助さんは、お膳を持って私に言う。
佐助「俺様はお膳をやるから優実ちゃんは旦那に朝ごはんと言ってきてくれない?」
優実「はい真田さんは何処に居るのですか?」
佐助「旦那なら庭で稽古してると思うよ」
私は言われた通り庭に行くと稽古している真田さんが居たその背中はカッコイイと思えた、しばらく見ていると真田さんがこちらを振り返り見た。