第5章 冬の季節 蕾みは冬を乗り越えろ
次の日私は大広間で朝餉を食べている時も、自分が物思いにふけっていることに佐助さんに指摘されるまで気がつかないでいた。
佐助「大丈夫? さっきからハシが止まってるよ」
顔を上げて佐助さんを見ると心配そうな顔をしていた。
優実「えっ? いえ何でもありません」
佐助「そう? 旦那も止まってるよ」
一瞬目が合うがそれは直ぐに佐助さんに視線が向けられるなんか悪いことしたかな?
幸村「別に特に意味はない気にするな」
朝餉は心の中のモヤモヤが取れなくて味がしなかっつた私は侍女と皿洗いをしていた。 何かさっき朝餉で真田さんは私と目を合わせてくれないし、口も開いてくれないし。
侍女「あの北条さん」
優実「はい何ですか?」
侍女「さっきから手が止まってます朝餉から様子が変です」
そんなに私変かなぁ頭の中にふと前に言っていた慶次君が言っていた言葉が頭に浮かぶ『恋の花もう冬かな』恋の花かぁ恋? 真田さんの顔が思い浮かぶ顔が熱い手をやると熱をもっていた。
侍女「あの顔が赤いですけど? 風邪をおめしになられましたか?」
幸村「風邪? 大丈夫ですか優実姫」
いつの間にか後ろに居た振り返り見ると、心臓の音が聞こえたうるさい程に聞こえるどうしよう言葉が出ないよ。
侍女「あの風邪なら部屋に戻ってもかいませんよあと少しですから一人で大丈夫です」
優実「うん、じゃあ部屋にもどるね」
私は真田さんに頭だけ下げて部屋に戻った襖を閉めると涙が出てた何で? 慶次君の言葉がこだまする『北条のじっちゃんは伊達か徳川に嫁がせるらしいよ恋の花冬だね』私は今まで相談ことを慶次君にしていたがさすがに、呼び出すのは悪いので手紙を書いたこの謎のモヤモヤと心臓の音が高鳴る理由を慶次君なら知ってるかもしれないと思って。