第4章 恋の蕾
幸村は慌てて首を振って言った。
幸村「某にはまだそんなこと言ってる暇はない! 某槍の稽古があるゆえ」
真田さんはそう言って部屋を出て言ってしまった、慶次君は溜息を付き真剣な表情で私を見て言う。 こんな表情の慶次君は初めて見た気がした。
慶次「今日は恋の花の話しをしに来たじゃない北条のじっちゃんの事について」
おじちゃんの話し? なんか悪いのかな?
慶次「実はさもうすぐ伝説の忍びの任務が終わるだ、それと同時に北条のじっちゃんは伊達か徳川の家に嫁に出すと言っていた。 俺この甲斐に来る前に北条のじっちゃんに会いに言ったらさそんなこと言ってた」
嫁ぐ? あぁそっかぁでも嫁げばおじいちゃんに恩返しが出来るかな? 胸の奥で何か引っかかるよなんだろう? 慶次君は私を見て言った。
慶次「恋の花は冬を乗り越え咲かせる、優実ちゃんは今が冬じゃないかな?」
冬? 恋の花が冬を乗り越えて咲かせるの? 私は慶次君が去った後も考えていた。