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夢と現実と

第3章 仕事後のデキル女...


仕事を終えて買い物へ。

実は、一人暮らしをはじめたのは半年ほど前。
まだ、一人暮らし初心者といったところ。


それまで実家で甘えて育ったから、料理もろくにしたことなかったし、洗濯機を回した記憶なんてなかった。

掃除は、自分の部屋だけ。


要するに、自分さえ良ければ、後はどうでもよかった。


本当は、もっと早くから一人暮らしをする予定だったけど、いろいろあって、半年前まで押してしまった。

その理由として

・トイレ、お風呂別

・室内洗濯機置き場

・オートロック

・システムキッチン

要するに、ちょっといいところに住みたかったから。


正直、外(ビジネス)ではできる女だと思う。

が、

私生活はそうでもない。


割とルーズ。


お部屋も女の子らしいといったら、そうなのかもしれないが、ほぼ、何もない。

テレビ・本棚・ベッド・ソファー・テーブル・他

基本的に片付けは得意じゃないので、あまり物を置かないようにしている。

料理もあまり得意じゃないから、最低限。
家庭には、いくつもお鍋があったりするんだろうけど、
1つずつ。

包丁も1本しかない。

コップとお箸は、4セットずつある。

来客用っていう意味もあるけど、気分屋だから、同じものだとすぐ飽きてしまう。


ああ、そうじゃなくて。

ハンガーを買いに来たんだった。

男「あれ?先輩?」

そこで声をかけてきたのは高校の後輩君だった。

確か、名前は...

「ユウタくん。久しぶり。」

男「久しぶり~~!何してるんすか?」

相変わらず軽い口調...。

まぁ、別にそういうのは気にしないタイプなんだけど。

「ちょっと、お買い物しにきただけ。ユウタ君はなにしてるの?」

男「お買い物って、ハンガー?一人暮らしでもはじめたの?」

「まぁね。」

男「まじで?!遊びに行きたい!!今日いっていい?!」


イマドキの若者は、いとも簡単に部屋に上がりたがる。

イマドキって言っても、1~2個しか変わらないんだけど。

あ。



そういえば。


ここで、自分の同期(みさ)を思い出して心が痛む。


自分もイマドキか。


っと。


「いやだ。」


男「え~~~!いいじゃん~。けち~。おねがいっ。」


そんなに、可愛い顔をしてお願いされたって...。
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