第4章 ありふれた日常
「あんまり困らせたらさ?
俺、もうココには来ないよ?」
下から突き上げながら
焦らすように揺らして上げると
先輩はガキみたいに涙を溢す
「泣かないでよぉ~
も~、先輩を抱いてあげられなくなったら、俺だって寂しいんだからね?
わかるでしょ」
うんうん、って
素直に頷く先輩は、可愛いと思うけどさ
縛られんのは、勘弁して欲しい
普段後輩に、男気ある存在として慕われてる先輩が
実はスゲーMで、束縛キツくてさ
本来の姿を晒せるのが、俺だけだから
依存してんだよね
愛と錯覚してんだよ
ただの性癖を……
「じゃ、
イイコで待てるよね?」
半開きの口から舌を出すと、
待てないみたいに、激しく唇を押し当てられて
腰を擦り付けてくる
「焦んないでよ。
大丈夫。ちゃんと楽しませてあげるからさ」
……今回お世話になった分は、ちゃんとね
永遠の愛も
言葉もあげられないから
せめて、今だけ、
快楽をあげる