第4章 ありふれた日常
「お前、今度はどこ行くんだよ」
「え~?別に何にも決めてないけど~」
シャワーを浴びた先輩が、リビングに戻って来るなり
また、同じ質問を口にする
ゲンナリした俺に気付いたのか
ソファーに座る俺の腕を引き寄せ、早急に唇を塞ぐ
「んっ…もぉ
ゆっくりしようよ…」
「なぁ、マサキ…俺の店だったら金も稼げるし。
住むとこだって用意出来る。俺はお前を…」
お喋りな先輩の唇を
今度は俺から重ねて、ねっとりと舌を絡めたら
直ぐに応えてくれる
開いたシャツの胸元から、
先輩の掌が這い、やらしく撫で上げて
ボタンを弾かれ、露になった肌に次々と印される痕
鈍い痛みが、
疼きに変わり、高まる身体
「なぁ…
俺のもんになれって」
濡れた眼差しが、俺を見上げ
先輩として、だけじゃない気持ちが伝わってくる
どうして、
人は人を、自分の所有物にしたくなんのかな
鮮やかに散りばめられた想いの証に、
気持ちは裏腹に冷めてく
「あ…、んっ……はぁ…っ」
俺の漏らす甘い声に
先輩の愛撫は、ますます深くなって…
スゲー気持ちぃ…、よ
それだけじゃダメなのかな
降ろされたファスナーから、
すっかり持ち上がった自身を、
口内の熱が包み込み、
象るように、唇を窄め快感を促す
「はっ……いぃっ……先輩、スゲー気持ちぃ…」
髪に埋めた指
押さえ付けるように頭を引き寄せると、
更に吸い上げられ
敏感な部分を舌と指で刺激してくれる
弾けた俺を
咥えた喉が上下して
少しも溢さず、受け止めてくれる
「やっぱり上手だね先輩」
跪いた先輩の頭を、
イイコイイコって、撫でて
にっこり、笑顔を見せた
「いいよ?
今だけ、先輩のモノになってあげるから」
「マサキっ!
俺はさっ」
「ほら~?
ご褒美、いらないの?」
一度弾けても、
主張してる俺自身を、自ら掴んで、先輩を煽ると、
先輩は俺の肩に掴まり、
ゆっくりと腰を降ろして来た