第6章 体育祭
『他のヤローって…爆豪くんはいいの?』
爆「はぁ!?勘違いすんなよ!俺が石のままでいていいわけねえからだかんな!」
すごい剣幕で言い散らかす爆豪くんに、私も苦笑いしてしまう。たしかに、「他の男にそんなことするな」なんて言われたらもしかして…とか思ってしまうかもしれないけれど、なんたって相手は爆豪くんだ。そういう意味でないのは私だってわかってる。
『わかったわかった。決勝前に疲れちゃうでしょ、そんなに怒ってたら…ほら、休んで。ね?』
爆「言われんくても休むわ」
『ならよし。…って、何この腕』
私がその場から去ろうとすると、腕を引っ張られる。そして、行かせないとばかりにぐっ、と引き寄せられた。
爆「寝かせろ」
『え?』
爆「戦闘訓練でやったやつ、あれやれ。すっげー回復した」
戦闘訓練…ああ、たしか眠らせたな…きっとそれのことだろう。確かあれって癒し効果あったんだったと自分のやったことながら今更思い出した。
『わかった。時間になったら起こしてあげるから、控え室いこ』
爆豪くんは決勝に進出するため、用意されている彼の控え室へ向かうことにした。