第6章 体育祭
どうしよう、と考える間も無く、すぐに私に声をかけた人がいた。
爆「組むぞ」
『え、あ、はい』
あまりにも突然すぎて、はいorYESという感じだった。けど爆豪くんとなら大丈夫だ。知らない人じゃないし、連携も取りやすそうだ。こんなにもあっさり1人目が決まったことにまずは安心する。
と、1人安堵していると右肩をトントン、と叩かれたのを感じる。振り返るとそこには、涼やかな顔をした轟くんがいた。
轟「甘風、組まないか?」
『あ、ごめんね。ついさっき爆豪くんに誘われて、もうOKしちゃったの…』
爆「っつーわけだ、遅かったな」
轟「そうか、わかった。敵なら負けないからな」
断るのが申し訳ないけど、仕方ないよね。組む人も早い者勝ちだし…ん?というより…
『轟くんを入れればよかったんじゃ?』
爆「あいつは敵だ。それ以外ありえねえ」
轟くんはどうしても倒したい相手らしい。でもだったら私もじゃないの?前にそんな宣言をされたような気がする。たしか戦闘訓練のとき、次は勝つ!って。そんなことを思い出していたら、爆豪くんは私の心を見透かしたように言う。
爆「てめえはいい。黙って力貸せ」
『上から!もう…』
そんなことを話している間に私と爆豪くんはたくさんの人に囲まれていた。
砂「俺と組め!」
芦「爆豪私と組も!?マナも一緒ならなおさら!」
青「僕でしょ?」
やっぱ人気だよねえ…と他人事のように見ていると、切島くんがずいっと前に出た。
切「轟の奴ソッコーチーム決めやがったぜ!爆豪、甘風俺と組もう!」
爆「クソ髪」
切「切島だよ覚えろ!お前の頭とそんな変わんねーぞ!」
『轟くんさっき断っちゃったのにもう組めたんだ…』
センスというか、判断力あるよね、轟くんって。
切「オメーどうせ騎手やるだろ?そんならオメーの爆発に耐えられる前騎馬は誰だ!?」
爆「根性あるやつ」
まあ…違わなくはないけど、切島くんが言いたいのは絶対違う。根性だけじゃどうにもならないと思う…
切「違うけどそう!硬化の俺さ!ぜってーブレねぇ馬だ!」
そして、次の切島くんの言葉に、爆豪くんは決める。
切「取るんだろ!?1000万!」
悪どく笑う彼はヒーローというより敵だ。そして決まったグループは
爆豪・甘風・切島・瀬呂
大丈夫、きっと勝てる。
1000万とるよ!