第5章 emergency
「皆さんご存じとは思いますが僕の個性はブラックホール。どんなものでも吸い込んでチリにしてしまいます」
そう、それを使いこなせるからこそ先生はとても頼れるヒーローなんだ
「その個性でどんな災害からも人を救い上げるんですよね」
「ええ。しかし簡単に人を殺せる力です。みんなの中にもそういう個性がいるでしょう」
例えば爆豪くんとかね
あれはほんとに怖かった…彼がヒーローでよかったよ
「超人社会は個性の使用を資格制にし厳しく規制することで一見成り立っているようには見えます。
しかし一歩間違えば容易に人を殺せる行き過ぎた個性を個々が持っていることを忘れないでください」
私の力も、怖いのかな…?洗脳と石化…石の時に割られたら、そのひとはもう元の体には戻れない
ちゃんと、考えなきゃ…
「相澤さんの体力テストで自身の力が秘めている可能性を知り、オールマイトの対人戦闘訓練でそれを人に向ける危うさを体験したかと思います
この授業では心機一転!人命のために個性をどう活用するかを学んでいきましょう。君たちの力は人を傷つけるためにあるのではない。助けるためにあるのだと心得て帰ってくださいな」
先生、いいこと言うな…多分、ここにいる人たちみんなの心に強く残ったと思う
「以上、ご清聴ありがとうございました」
「素敵~!」
「ブラボー!ブラボー!」
「よーしそんじゃまずは……ッ!」
相澤先生が始めようとしたとき、何か黒いモヤが現れた