第4章 学級委員長!
『敵が侵入したってこと?』
警報が鳴り響いて、私たちは食事の手を止めた。
切「とりあえず、指示に従って外出るか」
そう思って廊下に出たものの、混乱した生徒たちで溢れかえっており、とてもじゃないが安全に避難ができる状況ではない。大勢の人にもみくちゃにされている間に、電気たちと離れてしまった。
どうしよう、1人になっちゃった…みんな混乱で周りが見えていない。もしこんな時に敵が現れたりしたら…!
(う、苦しい…!)
人が増えたのか、さらに押しつぶされて息苦しくなる。気づくと周りにはガタイのいい男の人が多くなっている。苦しいわけだ…なんとかここから抜け出したいともがくも、なかなか身動きがとれない。
そんなときだ
『ひゃっ…!?』
私のお尻に、誰かの手が当たった。…いや、違う、触られている。こんな状況で、なんで…!ちょっとしたパニックになりながらも、なんとかその手から逃げようとするが、身動きが取りづらいこの状況ではどうしようもできない。どうしよう、すごく気持ち悪い…
誰か、助けて
そう、心の中で助けを求めた。その時だった。
轟「大丈夫か!?」
焦った顔をした轟くんが、私の目の前にやってきた。なんでそんな焦った顔をしてるんだろう?どうやってここまで来てくれたんだろう?と考えていると、轟くんは私の肩を抱いて人混みの中をするすると移動する。
『え?轟くん…?』
轟「とりあえず、窓側寄るぞ」
轟くんに連れられ、難なく窓際までやってこれた私。1人ではどうにもできなかったのにこんなにすんなり解決してしまうなんて、本当にヒーローだ。
轟「…助けてって、言ってたろ。大丈夫か?」
ああ、あんな小さなSOSを見てくれてたんだ。だから、助けに来てくれたんだ。だから、あんなに焦った顔をしていたんだ。なんだか急に、すごく安心して力が抜けてしまった。轟くんはおっと、と言って私の体を支えてくれる。
轟「こうしてれば、少しは楽だろ」
そのまま轟くんが、窓に手をついて私のスペースを確保してくれる…いわゆる壁ドン状態。助かるけどすごく近くて、緊張する。何となく恥ずかしくて窓の外に目を逸らした。すると、そこに見えたのは
『あ、あれ…!』