第8章 職場体験
『わ、私に何の御用でしょうか…?』
エ「俺はお前を指名した。職場体験、必ずウチに来い」
『!!』
まさか、エンデヴァーさんからそんなことを直接言われるとは思わなかった。体育祭のとき、少しだけ話はしたけど…
エ「甘風マナ、お前の個性は凄まじい。やれることが多く、ひとつひとつが強力だ…が、まだ扱いが雑なところがある。それは俺の息子、焦凍にも言える。2人まとめて俺が鍛えてやる」
意外とまともな理由というか、ちゃんと私のことを見た上で言ってくれていることに驚きと嬉しさを感じた。さすがはプロヒーローだ。きっと、この人から学ぶことができれば私は大きく成長できる。そんなことを思わせてくれる。
『…私、まだ何をしたいのかわからないんです。ヒーローになりたいという思いは変わりません。けど…何を目的としたヒーローかとか…漠然とヒーローになりたいというだけなんです。
だから、あなたの仕事を見せてください。自分の可能性を広げるためにも…!』
エ「当然だ。俺の活躍、その目に焼き付けるがいい。今日のところはこれだけだ。職場体験、覚悟しておけ」
芦「あ、マナ、何だったの?」
『…直々に、スカウトを受けた』
麗「え!?す、すごいやん!どこどこ?」
『エンデヴァーさんに』
轟「!!親父に…?なんで…まさかまだあの話を、、」
きっと焦凍くんはあの嫁になれ発言について疑っているのだろう。私はそんなお父さんを疑っている焦凍くんにふふ、と笑いさっきの話について話した。
『違う違う。私の力には期待してるけど、まだ使い方が粗いから鍛えてやる。だから職場体験に来いって…』
轟「で、どう答えたんだよ」
『もちろん、お願いしますって』
轟「…そっか」
焦凍くんは複雑みたいだ
切「けど、直接スカウトなんてよ…そんなのあるんだな」
上「よっぽど気に入られたんじゃねえの?すげえな」
『職場体験覚悟しておけって言われたよ。私だって強くなりたいから、ちゃんと覚悟決めていくよ!』
そんな決意を固め、私の職場体験は始まる