夢現 ~Dream"A"live~ 《気象系BL》
第11章 ひみつのナイショ噺 vol. 3
今日は音楽番組の特番。
ゲスト出演だけだから比較的のんびりと楽屋で過ごせる。
翔くんと一緒に居られる時間が長いのは嬉しい。
あれさえなければ……
大「おはよ~」
櫻「おはよ、智くん」
控え室に入ると翔くんが可愛い笑顔で迎えてくれた。
二「おはようございます…今日はおふたり別々だったんですね」
荷物を置くと翔くんの隣の椅子に座った。
大「うん。昨日はロケで遅くなったし、翔くんも予定があるって言ったから。でも今日は一緒に帰れるよね」
櫻「うんっ」
翔くんが嬉しそうに微笑んだ。
相「でもほとんど一緒にいるんでしょ?いっそのこと同棲しちゃえばいいのに」
大「そうしたいのは山々なんだけどさ…」
松「出来ない理由があるの?」
大「ある…」
櫻「…ごめんね、智くん」
松「なに?翔くんの都合なの?」
櫻「うん…」
翔くんが申し訳なさそうに俯いた。
いつもだったらそんな顔させたくない、って思うんだけどこの件に関してだけは内心どうにかしてくれないかなぁ、って思っちゃうんだよなぁ。
コンコン…ガチャッ
風磨「おはようございます!」
相二松「「「おはよう」」」
大「……」
あ~、やっぱ来たよ…そりゃあね、後輩なんだから挨拶に来るのは当然なんだけど…でもさ
風「兄貴、すみません…俺兄貴の部屋に眼鏡忘れてきちゃったみたいなんですけど」
そう、一緒に暮らせない理由…翔くんの家には人が遊びに来るから。
櫻「え?そうなの?急ぐ?」
風「いや、大丈夫っす。他にもあるんで」
櫻「それなら明日にでも取りに来いよ」
風「明日?今日じゃ駄目なんですか?」
櫻「え?あ…今日はちょっと予定が入ってるから」
風「わかりました、じゃあ明日行きます」
櫻「悪いな」
風「いえ、こちらこそすみません。今朝忘れ物ないか確認されたのに」