夢現 ~Dream"A"live~ 《気象系BL》
第9章 ひみつのナイショ噺 vol. 2
櫻「え?あ、えっとぉ…」
俺から視線を逸らした!やっばり何かやましいことしてたんだ!
大「翔くん!松潤と浮気してたの⁉」
櫻「浮気なんてしてないよ!」
大「だってトロトロになってるって!翔くんのことトロトロにしていいのは俺だけでしょ⁉しかも松潤、翔くんのナカに入っちゃったの?」
松「何言ってんだあんた…誰が翔くんをトロトロにしてナカに入ったって?」
呆れた顔した松潤がキッチンから出てきた。
大「あ!お前!惚ける気か⁉」
櫻「もぉ止めてよ、智くん」
松潤に詰め寄ると翔くんが間に入って俺を止めた。
大「なんで⁉翔くんは俺より松潤の方がいいの?」
櫻「そんな訳ないでしょ?」
大「じゃあなんで松潤のこと庇うんだよ」
櫻「だって松潤悪いことしてないもん」
大「どこが?翔くんをトロトロにした時点で悪いでしょ?」
櫻「だからぁ、俺はトロトロにされてないよ。トロトロになってるのはチョコレート!」
大「……は?チョコ?」
櫻「そう、チョコ…今日はバレンタインでしょ?だから智くんに手作りチョコ渡したくて作ってたの。でも、上手くいかなくて松潤に助けを求めたんだよ」
松「ほんと参ったよ…チョコレートケーキは失敗するわ、トリュフも失敗するわ、仕方ないから湯せんして型に流すくらい出来るだろうと思ったのに『子どもの頃食べたみたいに棒がついたヤツにする』って言うからそれくらいならって思ったのにそれすら失敗するんだよ?
リーダーが普段翔くんのこと甘やかすから翔くん何にも出来ないじゃん」
櫻「うぅ~」
松潤に責められ半泣き状態の翔くん。俺は慌てて翔くんを抱きしめた。
大「いいんだよ?チョコレートなんて作れなくったって」
櫻「でも、バレンタインくらい智くんに手作りチョコ渡したかったのにぃ」
うるうるおめめの翔くんが腕の中で俺を見上げる。
大「トロットロに蕩けた翔くん食べられれば十分だってぇ、チョコより翔くんの方が甘いんだからぁ💕」
櫻「やだぁ、智くんってばぁ💕」
大「ねぇ、いいでしょ?」
櫻「ん~しょうがないかぁ、失敗しちゃった俺が悪いんだしぃ」
松「まさか、わざと失敗してた訳じゃないよな?」
大「あ、松潤もう帰って大丈夫だぞ。悪かったな疲れてるとこ。
さあ、翔くんお風呂行こ♪」
櫻「うん💕」
松「…疲れたのは誰のせいだよ…」
おわり