夢現 ~Dream"A"live~ 《気象系BL》
第4章 wish
翔さんの上に覆い被さり抱きしめた。
ふたりで荒い呼吸を整える。
「翔さん、大丈夫?」
「…うん」
翔さんの横に寝転がり汗で張り付いた翔さんの前髪を撫で上げ顔を見る。
「気持ち良かった?」
「…そう言うこと聞く?」
頬を染める翔さん。
「だって気持ちよくしてあげるって言ったのに出来てなかったらさ、またしてあげないと」
翔さんの身体に手を這わす。
「あっ!ニノ、もう大丈夫だから!」
慌てて身体を捩り逃げる翔さん。
「じゃあ、気持ち良かった?」
「…良かった」
翔さんの頬を手を添えチュッとキスをした。
「ふふっ、可~愛い」
「なんだよ」
「照れてる翔さんが可愛い…それに素の翔さんも綺麗だったし…あの姿は俺にしか見せないでよね」
「当たり前だろ…他の誰に見せるんだよ、あんな恥ずかしい姿…」
「なんで恥ずかしいの?」
「…だって、あんなに乱れて…」
翔さんが顔を真っ赤に染める。
「そっかぁ、まだ理性残っちゃってるのかぁ…まだまだだな」
「なにが?」
「言ったでしょ、恥ずかしいなんて感じなくなるくらい気持ちよくしてあげるって」
「あっ…」
「まあ、焦らなくていいか…これからもチャンスはあるもんね」
ニヤッと笑って翔さんを見ると翔さんは一瞬固まった後、
「いくらでもチャンスはあるよ」
頬をうっすらピンクに染め花が開くようにふわっと笑った。今までに見たことのない艶やかな表情。
これから先、まだまだ俺の知らない素の翔さんに出会えそうだ。
fin