夢現 ~Dream"A"live~ 《気象系BL》
第13章 ナンバーワン
もうすぐ智くんの誕生日なんだよなぁ。今年はプレゼント何にしよう…
あの人の好きなものって…
まず思い付くのは釣りだよな。ルアーとか?なんかありきたり。
絵を描くための鉛筆は数年前にあげちゃったし…
この何年かは相葉くんと同じものあげてたんだよなぁ。今年も同じものでいいかな?それともたまには本人に聞いてみる?
今日は丁度智くんとふたりで雑誌の取材だし。
「おはよ~」
「あ…おはよ、智くん」
俺の向かい側の椅子に座った智くん。机の上にスマホと充電器を置いた。
そういえば最近はスマホの充電も良くしてるし、スマホ関係の物もありかな?
智くんが今一番欲しいものって何なんだろう?船とか言われても無理だけど…
「ねぇ、智くん」
「ん?なに?」
「智くんの一番欲しいものって何?」
「一番欲しいもの?」
「そう、一番欲しいもの…もうすぐ誕生日でしょ?今年は智くんのオーダーに答えようかな、と」
少し目を見開いたあと、ふにゃっと笑った智くん。
「なんでもいいの?」
「ん~、俺があげられるものならいいよ。だから船とかはやめてね?」
「ははっ。流石にそんな無茶は言わないよ~。それに俺が一番欲しいものはず~っと前から同じものだから」
「え?そうなの?そんなもの俺にあげられる?」
「うんっ、大丈夫。翔くんさえ問題なければ貰えると思う」
「そっか…ならいいんだけど。で?何が欲しいの?」
ニコッと笑った智くん。
「とりあえずさ、誕生日当日の翔くんのスケジュールが欲しいな」