黒バスshort stories ver,Christmas
第10章 ひとつ ≪日向順平≫
「あー、その。なんだ…いつもありがとうな。」
目を合わせずに素っ気なく言われるお礼。その表情や仕草がいつも、体育館で見てる先輩とギャップがあってくすりと笑ってしまった。
「…何笑ってんだよ。」
「ごめんなさい。なんだか、可愛くて。」
「可愛い?!俺が?!」
「だって…いつもと雰囲気違うから。」
笑いをこらえながら精一杯言うと、先輩も苦笑しながら笑い続ける私の額に自分の額をコツンとぶつけた。
「いたっ!」
「笑うな。」
「…はい。」
「素直でよろしい。」