黒バスshort stories ver,Christmas
第10章 ひとつ ≪日向順平≫
にっと笑う先輩はそっと体を起こすと私の手を掴んで歩き出した。
バスケをしてる大きな手。
私の小さな手などすっぽりと収まってしまう。
身長差も大きいし、先輩から見た私はきっとすごく小さいんだろうな、といつも思う。
「お前って結構小さい方だよな。」
「え?」
「いや、ふと思った。黒子がでかく見えるからな。」
確かに私から見ると黒子君は私より背が高い。そう、見えてるのか…。一人納得していると先輩はさらに続けた。
「小さい方が可愛いけどな。」
「へ?」
思わず拍子抜けた声が出てしまい慌てて口を押さえた。先輩を見ると、不思議そうな顔をして私を見下ろしている。頬が熱くなって目をそらせなくなってしまった。
「正直な気持ちだ。」
「…///」
素敵に笑う横顔に思わず惚れ直してしまう私であった。